#36 証券外務員1種・2種試験対策: 証券投資信託の仕組み
証券投資信託の基本構造
証券投資信託は、委託者、受託者、受益者、販売会社の4つの主要な役割から成り立っています。それぞれの役割と主な業務について説明します。
委託者
委託者は、投資信託の運用を指示する会社です。委託者には以下のような主な業務があります:
- 投資信託契約の締結:投資信託の基本的な契約を結びます。
- 投資信託約款の届出・変更:投資信託約款の作成と、必要に応じた変更を内閣総理大臣に届け出ます。
- 投資信託財産の設定:投資信託の財産を設定します。
- 投資信託財産の運用の指図:信託財産の運用方法を指示します。
- 議決権等の指図行使:株主総会などでの議決権行使を指示します。
- ファンドの基準価格の計算、公表:ファンドの基準価格を計算し、公表します。
- 目論見書、運用報告書などのディスクロージャー作成:投資家に提供する資料を作成します。
- 投資信託契約の解約:投資信託契約を解約します。
投資信託約款
投資信託約款は、投資信託の運用方法や方針を定めた規約です。約款の変更は、内閣総理大臣への届出が必要です。
受託者
受託者は、信託会社などがその役割を果たします。主な業務として、投資信託財産の管理を行います。
受益者
受益者は、投資信託の受益証券を保有する投資家であり、投資信託の運用成果を受け取ります。
販売会社
販売会社は、証券会社や銀行などの金融機関であり、投資信託を販売します。販売会社は以下の手数料を受け取ります:
- 販売手数料:投資信託を販売する際に受け取る手数料です。
- 信託報酬:委託会社と受託会社が、投資信託財産から受け取る報酬です。
- 信託財産留保額:投資信託の解約時に発生する費用をカバーするために、信託財産から留保される額です。
まとめ
証券投資信託は、委託者、受託者、受益者、販売会社という4つの主要な役割によって成り立っています。それぞれの役割と業務内容を理解し、適切な運用を行うことが重要です。
証券投資信託の仕組みの問題
以下に、上記ブログ内容に基づいた問題とその回答を提示します。これらの問題を解くことで、知識の定着を図りましょう。
問題1:委託者の主な業務
次のうち、委託者の主な業務に該当しないものはどれか。
A. 投資信託契約の締結
B. 投資信託財産の管理
C. ファンドの基準価格の計算、公表
D. 目論見書の作成
解答と解説
解答: B. 投資信託財産の管理
解説: 投資信託財産の管理は受託者の業務です。委託者は投資信託契約の締結、ファンドの基準価格の計算、公表、目論見書の作成などを行います。
問題2:投資信託約款の変更
投資信託約款を変更する場合、必要な手続きはどれか。
A. 株主総会の承認
B. 金融庁への届出
C. 内閣総理大臣への届出
D. 投資家への通知
解答と解説
解答: C. 内閣総理大臣への届出
解説: 投資信託約款を変更する場合、事前に内閣総理大臣への届出が必要です。
問題3:受託者の役割
次のうち、受託者の役割として正しいものはどれか。
A. 投資信託財産の管理
B. ファンドの基準価格の計算、公表
C. 投資信託契約の締結
D. 目論見書の作成
解答と解説
解答: A. 投資信託財産の管理
解説: 受託者は、信託会社などがその役割を果たし、投資信託財産の管理を行います。
問題4:受益者
次のうち、受益者に該当するものはどれか。
A. 投資信託の受益証券を保有する投資家
B. 投資信託契約を締結する会社
C. 投資信託財産を管理する会社
D. 投資信託を販売する会社
解答と解説
解答: A. 投資信託の受益証券を保有する投資家
解説: 受益者は、投資信託の受益証券を保有する投資家であり、投資信託の運用成果を受け取ります。
問題5:信託報酬
信託報酬を受け取るのは誰か。
A. 委託者と受益者
B. 委託者と受託者
C. 受益者と販売会社
D. 販売会社と受託者
解答と解説
解答: B. 委託者と受託者
解説: 信託報酬は、委託会社と受託会社が投資信託財産から受け取る報酬です。
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