#17 証券外務員1種・2種試験対策 株式業務 売買の受託

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#17 証券外務員1種・2種試験対策 株式業務 売買の受託

売買の受託における確認業務

有価証券の売買等の受託にあたり、投資者保護および不公正取引防止等の観点から、様々な確認業務が設けられています。これにより、適正な投資勧誘と取引の公正性が保たれます。

投資者保護

投資者保護については、以下の確認業務が設けられています。

  • 取引開始基準:取引開始前に基準を満たしているか確認します。
  • 契約締結前の書面交付義務:取引を開始する前に、顧客に書面を交付します。
  • 確認書徴求義務:必要な確認書類を顧客から徴求します。

これらの確認を通じて、適正な投資勧誘が求められます。

注文の執行と決済

注文の執行や決済においても、以下の条件が求められます。

  • 注文伝票の作成:注文ごとに伝票を作成します。
  • 契約締結時書面の交付:契約が締結された際に、顧客に書面を交付します。

不公正取引防止

売買の受託時点で、以下のような不公正取引を防止するために、顧客属性の確認が求められます。

  • 内部者取引(インサイダー取引):法令諸規則で禁止されています。
  • 仮名取引:法令諸規則で禁止されています。

売買等の受託にあたっての注意事項

顧客の住所氏名等の調査と取引時確認

  • 顧客カードの整備:顧客の住所氏名等を確認し、カードに記録します。
  • 本人確認、取引時確認:顧客の目的や職業を確認します。

投資勧誘

  • 顧客の意向と実情に適合した投資勧誘:顧客の投資経験や目的、資力を十分に把握し、適切な投資勧誘を行います。
  • 投資者の理解促進:顧客に対して、投資は投資者自身の判断と責任において行うべきであることを理解させます。
  • 契約締結前交付書面:金融商品取引契約を締結する際は、あらかじめ書面を交付します。ただし、過去に投資者保護の観点から問題のない場合は、書面交付義務の適用除外となることもあります。

安定操作期間中の受託

相場操縦行為の禁止

相場操縦行為は禁止されていますが、有価証券の募集・売り出しを円滑に行うための買い支え行為(安定操作取引)は、一定の要件の下で認められています。

安定操作期間中の禁止行為

  • 自己対等を伴う取引の禁止:安定操作期間中は、自己対等を伴う取引を顧客から受託できません。ただし、株式累積投資および株式ミニ投資に伴う買付は例外です。
  • 安定操作取引の表示義務:安定操作期間中は、安定操作取引を表示しないで買付けることや、有価証券関連デリバティブ取引等を受託することは禁止されています。

空売りの規制

  • 空売りの確認:その売付けが空売りであるかどうかを確認します。
  • 取引所への明示:自己の計算による売り付けや顧客から受託する売付けが空売りの場合、取引所に明示しなければなりません。

まとめ

株式業務における売買の受託は、投資者保護と不公正取引防止の観点から、厳格な確認業務と規則が設けられています。証券外務員として、これらの知識を正しく理解し、顧客に対して適切なアドバイスを提供することで、信頼関係を築くことが求められます。

問題1:投資者保護の確認業務

取引開始前に顧客に交付しなければならない書面はどれか。

A. 注文伝票
B. 契約締結時書面
C. 契約締結前交付書面
D. 確認書

解答と解説

解答: C. 契約締結前交付書面

解説: 金融商品取引契約を締結しようとするときは、あらかじめ契約締結前交付書面を交付しなければなりません。

問題2:不公正取引防止

売買の受託時点で確認が必要な事項として正しいものはどれか。

A. 顧客の年齢
B. 顧客の住所
C. 顧客の取引履歴
D. 顧客属性の確認

解答と解説

解答: D. 顧客属性の確認

解説: 売買の受託時点で、顧客が内部者取引や仮名取引などの法令諸規則で禁止された取引に該当しないよう、顧客属性の確認が求められます。

問題3:顧客の調査と確認

顧客の取引時確認に含まれる事項として正しいものはどれか。

A. 顧客の年収
B. 顧客の職業
C. 顧客の家族構成
D. 顧客の趣味

解答と解説

解答: B. 顧客の職業

解説: 顧客カードの整備や取引時確認として、顧客の目的や職業を確認することが求められます。

問題4:空売りの規制

空売りの際に取引所に明示しなければならない事項として正しいものはどれか。

A. 売付けの数量
B. 売付けの価格
C. 売付けが空売りであるか否か
D. 売付けの期限

解答と解説

解答: C. 売付けが空売りであるか否か

解説: 自己の計算による売付けや顧客から受託する売付けが空売りの場合、取引所に明示しなければなりません。

問題5:安定操作取引

安定操作取引について正しい記述はどれか。

A. すべての売買において禁止されている
B. 安定操作期間中は自己対等を伴う取引が認められる
C. 有価証券の募集・売り出しを円滑に行うための買い支えの売買は一定の要件の下で認められる
D. 取引所外でのみ認められる

解答と解説

解答: C. 有価証券の募集・売り出しを円滑に行うための買い支えの売買は一定の要件の下で認められる

解説: 安定操作取引とは、有価証券の募集・売り出しを円滑に行う目的で、一定の要件の下で認められる買い支えの売買を指します。

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オーシャン管理人

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