#11 証券外務員1種・2種試験対策 財務諸表と企業分析 企業分析

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#11 証券外務員1種・2種試験対策 財務諸表と企業分析 企業分析

企業分析とは

企業分析は、企業の収益性、安全性、資本効率性、成長性を分析することを指します。損益分岐点分析やキャッシュフロー分析を用いて、企業の財務状況や経営成績を評価します。

収益性

収益性は、企業がどれだけの利益を生み出す能力があるかを示します。以下の指標が用いられます。

資本利益率

資本利益率は、投資した資本に対する収益力を判断する指標です。以下の計算式で求められます。

  • 資本利益率(%)=利益/資本(総資本・自己資本・資本金)× 100

自己資本利益率(ROE)

自己資本利益率(ROE)は、自己資本に対する当期利益の割合を示します。

  • 自己資本利益率(ROE)(%)=当期利益/自己資本 × 100

総資本利益率(ROA)

総資本利益率(ROA)は、総資本に対する当期利益の割合を示します。

  • 総資本利益率(ROA)(%)=当期利益/総資本 × 100

総資本利益率(ROA)は自己資本利益率(ROE)×自己資本比率で表されます。

  • 自己資本比率=自己資本/総資本 × 100

資本構成が一定である場合、総資本利益率が高ければ自己資本利益率も高くなります。逆に、総資本利益率が低いにもかかわらず自己資本利益率が高い場合は、総資本の中に占める他人資本(負債)の割合が多いことを示します。

売上高(純)利益率

売上高(純)利益率は、売上高に対する純利益の割合を示します。

  • 売上高(純)利益率(%)=当期(純)利益/(純)売上高 × 100

安全性

安全性は、企業の財務の健全性を示します。以下の指標が用いられます。

  • 流動性分析(流動比率、当座比率)
  • 財務健全性分析(固定比率、固定長期適合率、負債比率、自己資本比率)

資本効率性

資本効率性は、企業の資本がどれだけ効率的に使われているかを示します。以下の指標が用いられます。

  • 回転率
  • 回転期間

成長性分析

成長性分析は、企業の成長力を評価します。

損益分岐点分析

損益分岐点分析は、企業が利益を出すために必要な売上高を求める分析です。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー分析は、企業の現金の流れを把握し、財務の健全性を評価するための分析です。

売上高利益率の詳細

売上高総利益率

売上高総利益率は、売上総利益が売上高に占める割合を示します。

  • 売上高総利益率(%)=売上総利益/(純)売上高 × 100

売上高総利益率は、企業の購買・製造活動の効率性を示しています。売上原価が上昇すれば、売上高総利益率は低下します。

  • 売上高総利益率=1 – 売上原価率

売上高営業利益率

売上高営業利益率は、営業利益が売上高に占める割合を示します。

  • 売上高営業利益率(%)=営業利益/(純)売上高 × 100

売上高経常利益率

売上高経常利益率は、経常利益が売上高に占める割合を示します。

  • 売上高経常利益率(%)=経常利益/(純)売上高 × 100

まとめ

企業分析は、企業の収益性、安全性、資本効率性、成長性を評価するための重要な手段です。これらの指標を用いて企業の財務状況を把握し、経営戦略を策定することが求められます。証券外務員として、この知識を基に顧客に対して適切なアドバイスを提供し、信頼関係を築いていきましょう。

問題1:企業分析の指標

企業分析において、成長性を評価するために用いる指標はどれか。

A. 資本利益率
B. 流動比率
C. 回転率
D. 成長性分析

解答と解説

解答: D. 成長性分析

解説: 成長性分析は、企業の成長力を評価するために用いる指標です。

問題2:資本利益率の計算

自己資本利益率(ROE)の計算式として正しいものはどれか。

A. 当期利益/総資本 × 100
B. 利益/資本 × 100
C. 当期利益/自己資本 × 100
D. 当期利益/売上高 × 100

解答と解説

解答: C. 当期利益/自己資本 × 100

解説: 自己資本利益率(ROE)は、当期利益を自己資本で割って求める指標です。計算式は「当期利益/自己資本 × 100」となります。

問題3:売上高総利益率の意味

売上高総利益率が示すものとして正しい記述はどれか。

A. 売上高に対する売上総利益の割合
B. 売上高に対する営業利益の割合
C. 売上高に対する経常利益の割合
D. 売上高に対する当期純利益の割合

解答と解説

解答: A. 売上高に対する売上総利益の割合

解説: 売上高総利益率は、売上高に対する売上総利益の割合を示します。これは、企業の購買・製造活動の効率性を評価する指標です。

問題4:総資本利益率と自己資本利益率の関係

総資本利益率(ROA)が低いにもかかわらず、自己資本利益率(ROE)が高い場合に示されることとして適切なものはどれか。

A. 自己資本の割合が多い
B. 総資本の中に占める他人資本(負債)の割合が多い
C. 流動資産の割合が多い
D. 固定資産の割合が多い

解答と解説

解答: B. 総資本の中に占める他人資本(負債)の割合が多い

解説: 総資本利益率(ROA)が低いにもかかわらず、自己資本利益率(ROE)が高い場合、総資本の中に占める他人資本(負債)の割合が多いことが示されます。

問題5:売上高営業利益率の計算

売上高営業利益率の計算式として正しいものはどれか。

A. 営業利益/(純)売上高 × 100
B. 売上総利益/(純)売上高 × 100
C. 当期純利益/(純)売上高 × 100
D. 経常利益/(純)売上高 × 100

解答と解説

解答: A. 営業利益/(純)売上高 × 100

解説: 売上高営業利益率は、営業利益を(純)売上高で割って求める指標です。計算式は「営業利益/(純)売上高 × 100」となります。

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オーシャン管理人

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