#15 証券外務員1種・2種試験対策 財務諸表と企業分析 キャッシュフロー分析

#15 証券外務員1種・2種試験対策 財務諸表と企業分析 キャッシュフロー分析

キャッシュフロー分析の重要性

キャッシュフロー分析は、企業の現金の流れを把握し、財務の健全性を評価するための重要な手法です。特に、売上高営業キャッシュフロー比率と営業キャッシュフロー有利子負債比率は、企業の営業活動から得られるキャッシュフローの効率性や負債に対する支払能力を評価するために用いられます。

売上高営業キャッシュフロー比率

売上高営業キャッシュフロー比率は、営業活動によるキャッシュフローが売上高に対してどの程度の割合を占めるかを示す指標です。

計算式

• 売上高営業キャッシュフロー比率（％）＝営業活動によるキャッシュフロー／売上高×100

この比率が高ければ高いほど、企業のキャッシュフローの効率性が優れていると判断できます。営業活動からの現金流入が多いことを示し、企業の営業活動が健全であることを意味します。

営業キャッシュフロー有利子負債比率

営業キャッシュフロー有利子負債比率は、営業活動によるキャッシュフローが有利子負債残高に対してどの程度の割合を占めるかを示す指標です。

計算式

• 営業キャッシュフロー有利子負債比率（％）＝営業活動によるキャッシュフロー／有利子負債残高×100

この比率も高いほど、負債に対する支払能力が優れていると判断されます。つまり、営業活動から得られるキャッシュフローが多ければ多いほど、企業は有利子負債の返済能力が高いと評価されます。

まとめ

キャッシュフロー分析は、企業の財務状況を評価するための重要な手段です。売上高営業キャッシュフロー比率と営業キャッシュフロー有利子負債比率を用いることで、企業のキャッシュフローの効率性や負債に対する支払能力を評価できます。証券外務員として、これらの指標を理解し、顧客に対して適切なアドバイスを提供することが求められます。これにより、顧客との信頼関係を築き、企業の財務健全性を正確に評価することができます。

問題1：売上高営業キャッシュフロー比率の計算

次の条件をもとに、売上高営業キャッシュフロー比率を求めなさい。

営業活動によるキャッシュフロー：500,000円
売上高：2,000,000円

A. 500,000円／2,000,000円 × 100
B. 2,000,000円／500,000円 × 100
C. 500,000円／（1－2,000,000円） × 100
D. 2,000,000円／（1－500,000円） × 100

問題2：営業キャッシュフロー有利子負債比率の計算

次の条件をもとに、営業キャッシュフロー有利子負債比率を求めなさい。

営業活動によるキャッシュフロー：700,000円
有利子負債残高：2,500,000円

A. 700,000円／2,500,000円 × 100
B. 2,500,000円／700,000円 × 100
C. 700,000円／（1－2,500,000円） × 100
D. 2,500,000円／（1－700,000円） × 100

問題3：売上高営業キャッシュフロー比率の意義

売上高営業キャッシュフロー比率が高いことが示すものとして正しい記述はどれか。

A. 企業の売上高が低い
B. 企業の営業キャッシュフローの効率性が高い
C. 企業の有利子負債が多い
D. 企業の営業キャッシュフローの効率性が低い

問題4：営業キャッシュフロー有利子負債比率の意義

営業キャッシュフロー有利子負債比率が高いことが示すものとして正しい記述はどれか。

A. 企業の負債に対する支払能力が高い
B. 企業の売上高が低い
C. 企業の営業キャッシュフローが少ない
D. 企業の有利子負債が多い

問題5：キャッシュフロー分析の目的

キャッシュフロー分析の主な目的として正しいものはどれか。

A. 売上高の増加を示す
B. 企業の収益性を評価する
C. 企業の現金の流れを把握し、財務の健全性を評価する
D. 企業の負債の増加を示す