#28 証券外務員1種・2種試験対策 発行市場

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#28 証券外務員1種・2種試験対策 発行市場

債券の発行市場

債券の発行市場には、以下の主要な関係者が存在します。

  • 発行者:資金を調達するために債券を発行する主体。政府、地方公共団体、企業など。
  • 投資者:債券を購入する主体。個人投資家、機関投資家など。
  • 引受会社:債券の発行をサポートし、販売する金融機関。証券会社や銀行がこれに該当。
  • 社債管理者:債券の発行や管理を行う主体。銀行や預託銀行がこれに該当。

国債の発行市場

国債の発行市場には、市中発行方式、個人向け販売方式、公的部門発行方式の3つがあります。

市中発行方式

市中発行方式では、公募入札を基本とし、価格(利回り)競争入札が行われます。

  • 公募入札:発行条件に対して落札希望価格と落札希望額を入札し、価格競争により落札者が決定されます。
  • コンベンショナル方式:入札した価格がそのまま発行条件となる方式。
  • ダッチ方式:すべての落札者が均一の発行条件で購入する方式。

国債の流動性を高めるため、即時銘柄統合方式が導入されています。これは、新たに発行する国債の元利払日と表面利率が既存の国債と同一であるため、統合が行われるというものです。また、不足している銘柄を追加発行する流動性供給入札も行われています。

個人向け国債

個人向け国債は、市場性国債についての新型窓口販売方式を採用しており、個人投資家が直接購入できるようになっています。

公的部門発行方式

公的部門発行方式では、国債市場特別参加者制度(プライマリーディーラー制度)が導入されています。この制度により、特定の金融機関が国債市場の流動性を維持し、安定した国債取引をサポートします。

社債の発行市場

社債の発行市場では、以下の方式や制度が採用されています。

  • スプレッド・プライシング方式:発行時の利率を市場金利に対するスプレッドで決定する方式。
  • 格付:信用格付け機関によって社債の信用リスクを評価し、投資者に提供する情報。
  • 発行登録制度:企業が事前に社債発行のための情報を登録し、発行手続きを簡素化する制度。

まとめ

債券の発行市場は、発行者、投資者、引受会社、社債管理者といった多くの関係者が関与する複雑な市場です。特に国債は、市中発行方式、個人向け販売方式、公的部門発行方式など、さまざまな発行方法が存在し、その流動性を高めるための工夫もされています。また、社債の発行市場では、スプレッド・プライシング方式や格付、発行登録制度などが導入されており、投資者の保護と市場の安定を図っています。

以下に、上記ブログ内容に基づいた問題とその回答を提示します。これらの問題を解くことで、知識の定着を図りましょう。

問題1:債券の発行市場の関係者

次のうち、債券の発行をサポートし、販売する金融機関を指すものはどれか。

A. 発行者
B. 投資者
C. 引受会社
D. 社債管理者

解答と解説

解答: C. 引受会社

解説: 引受会社は、債券の発行をサポートし、販売する金融機関です。証券会社や銀行がこれに該当します。

問題2:市中発行方式

次のうち、市中発行方式におけるダッチ方式の特徴として正しいものはどれか。

A. すべての落札者が異なる発行条件で購入する
B. すべての落札者が均一の発行条件で購入する
C. 発行者が落札価格を事前に決定する
D. 発行者が発行条件を公開しない

解答と解説

解答: B. すべての落札者が均一の発行条件で購入する

解説: ダッチ方式では、すべての落札者が均一の発行条件で購入することになります。これは価格競争の結果として、統一された条件で発行されるためです。

問題3:個人向け国債

次のうち、個人向け国債の販売方式に採用されているものはどれか。

A. 公募入札方式
B. コンベンショナル方式
C. 新型窓口販売方式
D. ダッチ方式

解答と解説

解答: C. 新型窓口販売方式

解説: 個人向け国債は、新型窓口販売方式を採用しており、これにより個人投資家が直接国債を購入することができるようになっています。

問題4:社債のスプレッド・プライシング方式

次のうち、社債のスプレッド・プライシング方式の特徴として正しいものはどれか。

A. 発行時の利率を市場金利に対するスプレッドで決定する
B. 発行時の利率を固定金利で決定する
C. 発行時の利率を変動金利で決定する
D. 発行時の利率を発行者が自由に決定する

解答と解説

解答: A. 発行時の利率を市場金利に対するスプレッドで決定する

解説: スプレッド・プライシング方式は、発行時の利率を市場金利に対するスプレッドで決定する方式です。これにより、市場の状況に応じた適正な利率が設定されます。

問題5:国債市場特別参加者制度

次のうち、国債市場特別参加者制度の主な目的として正しいものはどれか。

A. 国債の発行条件を決定すること
B. 国債市場の流動性を維持すること
C. 国債の利率を固定すること
D. 国債の元利払日を決定すること

解答と解説

解答: B. 国債市場の流動性を維持すること

解説: 国債市場特別参加者制度(プライマリーディーラー制度)は、国債市場の流動性を維持し、安定した国債取引をサポートすることを主な目的としています。

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オーシャン管理人

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